アボカドは便秘解消に良い成分が豊富!おすすめの食べ方も教えます

栄養価が高く身体に良いスーパーフードとしてTVや雑誌などにも取り上げられる「アボカド」。
「食物繊維」などの成分が豊富で、便秘解消のためにも積極的に摂りたい食材です。

今回は、便秘解消におすすめしたい「アボカド」の成分や効果、より便秘解消効果が高まるおすすめの食べ方などを紹介していきます。

ギネスブックにも登録されるアボカドの成分や便秘解消への効果

ギネスブックにも登録されるアボカドの成分や便秘解消への効果

アボカドは「最も栄養価の高い果物」として、ギネスにも登録されている食材です。

森のバター」といわれるほど脂肪分を多く含み、日本で販売されているのはほとんどがメキシコ産です。
海外からの輸入が主ということもあり、旬は無いにひとしく、スーパーなどで1年中購入できます。
国産のアボカドでも、旬は10月下旬から翌1月頃が、美味しい時期といわれています。

アボカドが美味しい時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
国産 下旬頃
輸入

参考: 旬の果物百科「アボカド」より

アボカドには様々な栄養素が含まれていますが、中でも便秘解消に効果が高いのは「食物繊維」と「オレイン酸」の2大成分です。
それでは便秘解消に効果的な成分を中心に、アボカドに含まれる「成分」について解説していきます。

アボカドに含まれる食物繊維は不溶性・水溶性の割合が理想的

便秘解消に欠かせないのが「食物繊維」です。
便秘になったらまずは食物繊維をたくさん摂る」というイメージを持っている人も多いと思います。

アボカド100gあたりには、約5g程度の食物繊維が含まれているとされています。
他の果物と比較してみても、含まれる総量は上位で、果物で食物繊維を多く摂りたい場合には、おすすめフードとして挙げられます。

果物に含まれる食物繊維量(g/可食部100g)
食品名 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 総量
干しがき 1.3 12.7 14
干しいちじく 3.3 7.6 10.9
干しプルーン 3.4 3.8 7.2
アボカド 1.7 3.6 5.3
バナナ 0.1 1 1.1
ぶどう 0.2 0.3 0.5
りんご 0.3 1.2 1.5
なし 0.2 0.7 0.9
すいか 0.1 0.2 0.3
いちご 0.5 0.9 1.4

参考: 大塚製薬「果物に含まれる食物繊維量」より

食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。
不溶性食物繊維は水に溶けにくく、水分を含むと膨らむため便のかさを増してくれる効果があります。

便のかさが増えると腸が刺激され、蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になり、便が腸の中を移動しやすくなります。

一方、水溶性食物繊維は水に溶けやすく腸の中の脂質や糖などの物質を吸収して、そのまま体外に排泄されるため、腸の中をきれいにする効果があります。

腸の健康を考えると、摂取量は「不溶性2:水溶性1」の割合が理想的※と言われています。

※食物繊維の摂取量は「不溶性2:水溶性1」が理想的
(注釈)
慢性便秘症の患者が水溶性食物繊維の一種であるポリデキストロースを摂取したところ、排便に対し最も良い結果が得られたのは不溶性食物繊維14g、水溶性食物繊維7gの割合という研究結果に基づいています。
参考: 松生クリニック「不溶性2:水溶性1が理想的」より
アボカドには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合がほぼ2:1という理想的な割合で含まれているため、理想的なバランスで食物繊維を摂るには最適の食材です。

アボカドに含まれるオレイン酸は森のバターと呼ばれる良質な脂肪分

アボカドは果物の中では珍しく全体の20%が脂質となり、冒頭でもお伝えした通り「森のバター」とも呼ばれています。
脂肪が多いものは健康に悪いイメージがありますが、アボカドの脂肪分は大部分が、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)です。

腸の中には人体に良い影響を与える善玉菌と、悪い影響を与える悪玉菌、そして悪玉菌が増えたときに人体を害するように働く日和見菌が混在しています。
腸内に悪玉菌が増えると、便やガスを排出する腸のぜん動運動が鈍くなり、便秘になりやすくなります。

アボカドに含まれる「不飽和脂肪酸」の一つ、オレイン酸は腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発化させる効果があることから、便秘の解消と予防に役立ちます。

またオレイン酸は小腸で消化吸収されにくく、大腸に溜まった便を柔らかくし、排便を促してくれる潤滑油のような役割もあります。

オレイン酸はオリーブオイルに多く含まれていますが、生のオリーブオイルを摂取するのは中々厳しいという人もいると思います。
そういった方は、アボカドをサラダや料理に1品加え、摂取してみてはいかがでしょうか。

参考: 株式会社シクロケムバイオ「脂肪酸の種類と健康への影響」より

アボカドに含まれるビタミンEは便秘による肌荒れ改善にも効果が高い

アボカドはビタミンも多く含む食べ物で、その中でもビタミンEはアンチエイジングや冷え性改善、美肌効果があるとされています。
ビタミンEには血流を促す効果があるため、シミ・そばかすの予防やしわ、乾燥肌などの改善などにも良いです。

美肌改善はもちろん、便秘による肌荒れなどにも効果が期待出来るので、便秘中はもちろん、日ごろから積極的に摂りたい食材です。

さらにビタミンEは末梢血管を拡張して、血行をよくする働きもあり、血行不良からくる冷えや肩こりなどを防ぐ効果も期待できるため、身体が冷えやすい女性にもおすすめです。
特に生理前など血行が滞りやすい時期に、肌の調子や髪のツヤがイマイチになっている時にもそれらを改善する効果が期待できます。

参考: Dole「アボカドの栄養学」より

アボカドに含まれるカリウムはむくみ解消にも効果的

アボカドに含まれる成分の中でもう1つ注目したいのが「カリウム」です。
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあり、高血圧予防や脳梗塞予防、心筋梗塞予防などにも期待出来るほか、むくみ解消効果にも期待が持てます。

便秘中は老廃物が身体に溜まりやすい状態なので、便秘によって体がむくみやすくなっている方にもおすすめです。
特にホルモンバランスが崩れやすい女性は、生理前後で体のむくむ時期に特に摂取して欲しい食材です。

その他にも、カリウムには腸内のぜん動運動を高めてくれる働きもありますので、残便感を感じやすい、なかなか便意がこないという時にも効果が期待できるでしょう。

アボカドの効果を高めるのに良いタイミング(時間帯)

アボカドの効果を高めるのに良いタイミング(時間帯)

アボカドの成分が便秘解消に効果が高いことは分かりましたが、アボカドの食べごろや、より効果を高めるタイミングはあるのでしょうか。

まずアボカドの食べごろですが、すぐ食べる場合は深緑〜黒色でツヤがあるものを選んで買うのがおすすめです。
2.3日置く場合は緑が深い色を選ぶと良いでしょう。

そして、手に取って軽く握った時に、均等に弾力を感じるものが良いです。
デコボコしていたり、へこみがあるものは選ばないほうが良いでしょう。

そしてなるべくなら、ヘタがないアボカドの方が良いです。
アボカドを購入する時は、「色合い」「触った時の感触」「ヘタの有無」の3点に気を付けて選ぶと良いでしょう。

すぐに食べない場合は、冷蔵庫に入れておくことをおすすめします。
逆にアボカドがまだ固い場合は、20度前後の室温に置いておくと2.3日頃に食べごろになります。

食べるタイミングとしては、基本的に1日の中でどのタイミングでも良いですし、効果もほとんど変わりません。
ただ、狙いたい効果によって多少の差があるため、下記は参考程度に覚えておいてください。

例えば美容効果を取り入れたい場合、おすすめなタイミングは「朝食」です。
朝と他の時間帯とで、そこまで美容効果が大きく変わるわけではないのですが、抗酸化作用の面で考えると、朝食にするとエネルギーとして作用し、余分なものを溜め込まずに済むため、朝食がおすすめです。

また朝ごはん自体が便意を促す効果もあるため、朝に便意が来ない、朝のトイレで残便感が残るという方は、朝食べるのがおすすめです。
アボカドは手軽にスムージーにしやすい食材なので、朝時間が無い方でも取り入れやすいでしょう。

続いてダイエットに一番効果的とされるのが「夕食前のタイミング」です。
アボカドは満腹感があるため、夜ご飯の1番最初、または夜ご飯を食べる少し前に食べておくと満腹感が得られます。

そうすることで夕食を少量に押さえる事が出来、腹持ちも良いため間食防止にもなります。

自分の生活リズムや食事の内容、期待効果に応じて摂取するタイミングを考えていきましょう。

参考: Avocados From Mexico「食べごろアボカドの選び方」より
参考: ログログ「アボカドを食べるタイミングで効果が変わるのか?」より

アボカドと一緒に食べると便秘解消効果が高まるもの

一緒に食べると便秘解消効果が高まるもの

アボカドの水溶性食物繊維は、発酵食品に含まれる乳酸菌(善玉菌)のエサになるため、腸内細菌を増やす効果や整腸作用のある乳酸菌を含んだ発酵食品と一緒に食べるのがおすすめです。
例えば、納豆やヨーグルトなどは乳酸菌を含む発酵食品の代表でしょう。

一番簡単な食べ方としては、小さめに切ったアボカドをヨーグルトに入れて食べるのが手軽な方法です。

あるいはヨーグルトとアボカドを牛乳や豆乳と一緒にミキサーに入れ、スムージーにしてもいいでしょう。
もしヨーグルトの酸味が苦手で砂糖を入れたい場合は、「オリゴ糖」や「ハチミツ」を入れることをおすすめします。

オリゴ糖やハチミツは腸の中で善玉菌の栄養源になるため、通常の砂糖を入れるよりも便秘に対して良い効果を得られます。

アボカドに熱を加えた料理もあるのですが、アボカドに含まれる各種ビタミンは熱を加えると壊れてしまうため、栄養効果を最大限に活かしたいのであれば生で食べた方がいいでしょう。

また他の組み合せとしておすすめなのが「卵」です。
アボカドに含まれる脂質は、卵に含まれるビタミンDを効率的に吸収してくれる働きがあります。

ビタミンDは、油脂に溶けるタイプの脂溶性ビタミンのひとつで、アボカドにも含まれるカルシウムや、リンの吸収を助ける働きを持ち、血中のカルシウム濃度を保つのに欠かせない存在です。

ビタミンDが含まれる食材は少なく、アボカドと併せた料理も様々なレパートリーがあり食べ合わせも良いため、おすすめの食材です。

参考: やまでら くみこ のレシピ「アボカドの栄養と効果。今でしょ講座で話題!医師が薦める食べ方。」より
参考: Yahoo!JAPAN「相性抜群!アボカドと卵は一緒に食べるべき理由」より

便秘解消にアボカドを食べる量はどれくらいが適切か

便秘解消にアボカドを食べる量はどれくらいが適切か

食物繊維やビタミンのことを考えれば、たくさん食べるに越したことはありません。

ただしアボカドは脂質が多く、アボカド100gあたり、約187カロリーほどあります。

アボカド1個で、だいたいご飯1杯分(約230~250キロカロリー)と同じくらいのカロリーがあり、いくら身体に良いからと食べすぎると肥満の原因になってしまう恐れがあります。

登録栄養士のソニア・アンジェローン(Academy of Nutrition and Dieteticsのスポークスウーマン)氏によると、1日に食べる量として適量とされているのは1個の半分程度

またアボカドにはビタミンも豊富に含まれています。
ビタミンCなどは過剰に摂取すると自然に体外へと排出されてしまうため、ビタミンをしっかり採りたいのであれば、こまめに少しずつ食べることが大切です。

いくら栄養価が高くても、たくさん食べていれば良いわけではなく、一度に食べる量としては朝昼晩、または間食時に3分の1〜4分の1程度ずつ食べるのをおすすめします。

参考: 日本食品標準成分表より
参考: Women's Health「アボカドを食べるときの注意点」より

アボカドが食べやすい!おすすめの食べ方やレシピ

アボカドが食べやすい!おすすめの食べ方やレシピ

アボカドが体に良い事は分かりましたが、購入しても中々食べないで放置してしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで、アボカドが食べやすくなるおすすめの食べ方や、簡単レシピを紹介します。

ちなみにアボカドは切ってしまうと茶色く変色しやすいので、切って保存する場合はレモン果汁をかけておくのがおススメです。

生の場合はサラダやわさび醤油と食べるのもおすすめ

アボカドは切ってそのまま食べられる食材です。
サラダに入れるのはもちろん、薄くスライスしてわさび醤油で食べるのも美味しいです。

また、塩昆布と少しだけごま油であえて食べても美味しいです。
アボカドをすりつぶして、塩コショウ、レモン果汁と混ぜてディップにするのも良いでしょう。

生クリームと合わせても美味しく食べれますので、ジャム代わりにパンに塗ってもOKです。

固いアボカドは天ぷらや焼いて食べるのがおすすめ

まだ固いアボカドを食べる場合は、天ぷらにしたり、フライにして食べるのもオススメです。
天ぷらにアボカド?!と思うかもしれませんが、意外に合いますので一度試してみて下さい。

ダイエット中なので揚げ物はちょっと、という方は半分に切ったアボカドに、ツナやチーズなどをのせて焼いたり、キノコ類やトマト、タマゴなどを入れて焼いても美味しく食べれます。

美味しいからと言って、食べ過ぎないよう注意して下さい。

便秘解消に最強の組合せレシピ!納豆とアボカド

便秘解消に食べるなら、納豆と一緒に食べるのが一番おススメです。
便秘だけでなく、肌の調子が悪い時にも試してほしいメニューです。

普通に納豆とアボカドを混ぜて食べるのも良いですが、少し手を加えたメニューをご紹介します。
作り方も簡単なので、ぜひ今晩から食べて見て下さい。

必要な材料(1~2人分)
アボカド 半分〜1個
納豆 1パック
カッテージチーズ お好みで
しょうゆ お好みで
わさび お好みで
【作り方】
① アボカドを一口大に切り、納豆はかき混ぜる
② アボカドの上に納豆をかけ、お好みでカッテージチーズ、しょうゆ、わさびを入れる

納豆にタレがついている場合は、醤油の代わりにそちらを使ってもOKです。
また、卵を入れても美味しいです。

とっても美味しい上に便秘解消や美肌効果も期待できる組合せなので、おすすめのメニューです。

乳酸菌と一緒に!アボカドとヨーグルトの冷たいスープ

食欲がない時や、時間の無い時にさっと作って食べられるおすすめのメニューです。
アボカドをヨーグルトと一緒にミキサーにかけることで、アボカドの変色をおさえることも出来ます。

見た目もきれいで食べやすいので、こちらもおすすめのレシピです。

必要な材料(2人分)
アボカド 1個
ヨーグルト(無糖) 200cc
キュウリ 1本
100cc
適量
エビ(ボイルしてあるものもしくは生食できるもの) 小6尾
ミニトマト 6個
オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
① アボカドの種を取り、皮を剥いて適当な大きさに切る。キュウリはスライスする
② ミキサーにヨーグルトと1.を入れて回し、塩で味を整える
③ エビとミニトマトを小さく切る。ボウルに入れ、オリーブオイルと塩を入れ混ぜる
④ 器に2.を盛り、中央に3.を乗せ、完成!

ギネス認定!アボカドは便秘解消に高い効果が期待できる果物!まとめ

ギネス認定!アボカドは便秘解消に高い効果が期待できる果物!まとめ

  • アボカドはギネスに「最も栄養価の高い果実」として登録される
  • アボカドに含まれる食物繊維、不溶性・水溶性の割合が理想的
  • アボカドの脂肪分は大部分が一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)
  • 便秘による肌荒れやむくみ解消にも効果が期待できる
  • アボカドは乳酸菌を含んだ発酵食品と一緒に食べるのがおすすめ
  • アボカドは食べすぎ注意!1/2個程度が適量

食物繊維とオレイン酸、美肌効果も高まるビタミン群を多く含んだアボカドは、便秘解消の強い味方です。

特に調理せずに生で食べることもできますが、ヨーグルトや納豆と一緒に食べても便秘解消の効果を発揮します。

一度にたくさん食べるのではなく、1日に半分~多くても1個をこまめに食べることで美容効果やダイエットの効果も期待できます。

脂質の多さに気をつければ健康に良い食材なので、食べ合わせや量、自分の普段の生活のスタイルによって毎日の食事取り入れ、便秘解消を目指しましょう。