朝いちばんの水で腸の動きを活性化させ自律神経を整える
便秘になる理由は様々ですが、水分不足も便秘になる原因の1つです。
日々、こまめに水分を摂ることが大切ですが、中でも朝いちばんにコップ1杯の水を飲むことで腸の動きを良くし、自律神経を整える効果が期待されています。
コストもかからず手軽に出来る方法なので非常に良い便秘解消法ですが、なぜ朝一番の水が良いのでしょうか。
このページでは、「朝1番に水を飲む」ことと、便秘解消との関係について、また適切な水の飲み方についてご紹介します。
朝いちばんの水で睡眠中に失われた水分を補給、腸を活性化させる
まず、起床してから最初に水を飲むことで、睡眠中に失われた水分を補給することが出来ます。
睡眠中も身体の水分は失われていますから、失われた水分を補給するためにも朝起きてからまずはコップ1杯、水分を摂取しておいた方が良いでしょう。
さらに水を飲むことによって「胃結腸反射」を促します。
朝起きたばかりの時は、まだ胃腸が動いていない時間帯です。
この時に水を飲むことで腸が目覚めるといわれています。
そして水を飲むと胃に重さが加わり、下にある大腸を押してくれます。
その刺激によって胃結腸反射が起き、腸のぜん動運動が活発になるため便意が促されやすくなります。
さらに水分を摂取することで便が柔らかくなり、スムーズな排便に繋がりやすくなります。
副交感神経を刺激し自律神経のバランスを整える効果も
朝いちばんに水を飲むことのメリットはほかにもあります。
朝起きてから飲む水には、副交感神経を刺激し自律神経のバランスを整えてくれる効果が期待できます。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
交感神経は一日の中でリズムを持って動いていて、体を活動的に動かしてくれる興奮モードの状態を司っています。
副交感神経はその反対で、体全体をリラックス状態に保ってくれる神経です。
この2つのバランスが整うことで、昼間は交感神経で活動的に、夜は副交感神経でリラックスというリズムが保てるのです。
交感神経は朝から動きはじめ、昼をピークにして徐々に下がっていきます。
反対に副交感神経は昼からゆっくり上がりはじめ、夜になって優位になっていきます。
そのため朝は副交感神経が優位な状態から、交感神経に切り替わる時とされています。
この特に副交感神経が過度に低下しすぎていると、朝からイライラしやすい状態になってしまいます。
「朝は不機嫌」「テンションが上がらない」気分になりやすい人は、朝起きた時に副交感神経が過度に低下している可能性が高いです。
そこで助けとなるのが朝いちばんの水です。
胃も腸も、自律神経のうち副交感神経にコントロールされている臓器です。
水を飲むことで胃腸が活発に動きだすと、副交感神経が刺激され、自律神経のバランスが整うのです。
自律神経のバランスはストレスや生活習慣の乱れなどでも崩れやすくなり、特に加齢とともに副交感神経が低下しやすくなるので、そういったことからも毎朝、コップ1杯の水を飲むことを習慣付けるのが良いでしょう。
参考: mi-mollet(ミモレ)「名医が教える「朝、1杯の水を飲む」だけで健康でいられる理由」より
朝いちばんに飲む水の量、飲み方のポイント
朝いちばんに飲む水の量ですが、胃にある程度の重みが加わることが重要なので、コップ1杯程度(200~250ml)を目安にすると良いでしょう。
続いて飲み方のポイントですが、気を付けたい点としては2つあります。
それは「ゆっくり」「常温、またはお白湯」で飲むことです。
寝起きはまだ胃や腸が起きていない状態です。
起き抜けに冷たい水を飲むと、内臓がびっくりしてしまい、身体に負担がかかりやすくなります。
人によっては、冷水だとお腹が冷えてしまい、返って便秘をひどくする可能性もあります。
特に女性はお腹周りを冷やすのは良くないので、ぬるま湯かお白湯を1杯飲むなどするのが良いでしょう。
また、朝いちばんコップ1杯の水を飲むだけでなく、1日を通して1.5~2リットルの水を飲むことを心がけましょう。
一度にたくさん飲んでも尿として排出されてしまうので、効果的な水分補給になりずらいです。
朝いちばんの水と同じく、ゆっくり少しずつ摂取するように心がけましょう。
この時、摂取する水分は「常温の水、またはお白湯」がベストです。
コーヒーや紅茶などは利尿効果があるため、かえって体内の水分が足りなくなる可能性もあります。
また、糖分の多い清涼飲料水も体に吸収されるのに時間がかかるため、あまりオススメではありません。
水やお白湯、牛乳、豆乳などがおすすめです。
参考: ウォータースタンド株式会社「上手にお水を飲むための6つのタイミングと2つの飲み方」より
冷水では効果が無い?体調面に気を付けて
結論から言うと、朝いちばんの水冷水にしても、便秘解消効果が現れる人もいます。
「冷水が良いか?」「悪いか?」に関しては個人の体質や体調によっても変わり、冷水によって便意が来る人もいれば、便秘が悪化する人もいます。
注意して欲しいのが、冷たい水を飲むことによる体調の変化です。
朝、まだ目覚めていない内臓に急に冷水が流れ込むと、内臓がびっくりして身体に負担がかかります。
内臓は温めることで働きが良くなるので、起き抜けの体に冷えた水を摂り入れると、かえってお腹を壊したり、便秘が悪化したり、代謝をおくらせる場合があります。
朝、冷水を飲んで、体調が良くないな、身体がだるくなるなと感じた場合には、冷水はやめたほうが良いでしょう。
体調に問題が無く、冷水でも便意が来る!という人は、朝いちばんの水を冷水にしても良いでしょう。
中には冷たい水が一気に胃腸に届くことで胃腸が刺激され、便秘に効く人もいます。
冷水は絶対にダメ!というわけではありませんので、身体の状態や体調に合わせて取り入れていきましょう。
毎日続けて飲むことが大切ですので、朝いちばんに飲む水は冷水の方が続けやすい!という方は、自分が飲みやすい水を飲むようにしましょう。
参考: VOCE(ヴォーチェ)「「冷水」vs「白湯」美に効くのはどっち?驚きの正解は○○!」より
朝にコップ1杯の水を飲む以外に行いたいこと
便秘が重い人は、朝にコップ1杯の水を飲んだだけでは便秘が解消しないという方もいるでしょう。
そこで、朝一番の水とプラスして、出来れば一緒に行いたいことも合わせてご紹介します。
便秘になる原因は様々ですが、自律神経の乱れが原因となっている場合も多いです。
自律神経はちょっとしたことでも乱れやすいため、便秘解消のためにも日頃から自律神経のバランスを整える対策は行っておきたいものです。
そういった点からも下記に紹介するのは、自律神経の乱れを整え、便秘解消に繋げるために行いたい項目です。
・朝食を食べる
「忙しい」「朝は少しでも寝ていたい」と思い、朝食をとらない方も増えています。
しかし便秘解消には腸を動かすことが大切です。
コップ1杯の水を飲んだあとは、朝食をしっかり食べましょう。
特に便のかさを増やしてしっかり排便するには、炭水化物がおすすめです。
お米や小麦などの中には炭水化物のほかに食物繊維も含まれています。
同時にとることで排便を促しやすくなるのです。
どうしても難しい方は、バナナなど軽いものをお腹に入れましょう。
・トイレに座る習慣をつける
朝食のあとは、トイレに行くという習慣をつけましょう。
便意を我慢し続けることで起こる便秘は、便意を感じなくなっていることも多いです。
そこで毎朝トイレに行くことを習慣にすることで、排便を促しやすくするのです。
参考: ケアプランのイーライフ「自立神経と腸の関係」より
朝いちばんの水を習慣化して便秘解消!まとめ
- 朝いちばんの水で腸の動きを活性化させ自律神経を整える
- 副交感神経を刺激し自律神経のバランスを整える効果もある
- 飲む量はコップ1杯程度(200~250ml)で、常温かお湯(お白湯)がおすすめ
- お茶やジュース、コーヒーなどは利尿作用が高くおすすめではない
- 朝一番に水を飲むのと合わせて朝食を摂ったり、トイレに座る習慣も付ける
朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むという行為は、簡単なので今日からでも始めやすい方法です。
また朝一番の水は便意を我慢して便意が来なくなってしまい、がんこな便秘になってしまった方にも効果的です。
このタイプの便秘は直腸の入り口にある排便のセンサーの反応が鈍くなり、便意を催さなくなり、腸内に留まった便の水分が大腸内へ吸収されます。
それにより便が硬くなってしまい、トイレへ行っても出にくくなってしまうのです。
朝起きたらすぐに、コップ一杯の水を飲むと、大腸が刺激されて便意を催しやすくなりますので、毎朝の習慣にすれば段々と便意を取り戻しやすくなるでしょう。
便秘薬(下剤)に頼らず、スムーズで快適な排便が来ることは、身体の調子を整え、美容やダイエットにも効果があります。
辛い便秘を繰り返さない為にも、日々便秘対策を行っていきたいものです。
ぜひ毎朝の習慣にして、腸の動きを活発にしてみてはいかがでしょうか。